北電ブラックアウトから電力需要とエネルギー問題
北海道電力によると、2018/09/08の0時現在、当初295万戸だった停電戸数の内、262.4万戸が復電したとしています。本州からの電力融通を受けながら、徐々に回復しているようです。
さて、このブラックアウト事案から、電力の需給バランスを考えてみよう!
私は東京電力管内に住んでいますので、東電ベースで考えてみよう。
まず、東京電力の公表データから紐解いてみる。
まずは電力の供給側。あくまで2016年の認可出力ベース(構成比)であるが、水力958.9万kW(14.7%)、火力4432.3万kW(66.3%)、原子力1261.2万kW(18.9%)、新エネ5.2万kW(0.1%)となっており、事実上、原子力発電所は止まってるので、合計認可出力は5,423.3万kWである。
次に消費側。過去のCSVデータから、需要としての近年の最大電力は2018年7月23日の14:00にマークされた5,653万kWである。(過去最大は2001/07/24の6,430.0万kW)
ってことは、ちょっと足りない時もあるけど、中部電力や東北電力に融通してもらいつつ、太陽光発電などがより普及したりして条件が整えば「原子力発電所」は要らないかもしれないってこと?東電の公表データを素人比較しても何となく分かってきた。
さらに、作った電力を貯める仕組みとして「揚水式水力発電」というものがあるそうなんです。これがまた「スゴイ」
夜中の電力需要が低いときの余った電力を使って、上の貯水ダムに水を揚水しておくことで、電力を位置エネルギーに替えて「蓄電」することが出来るのだそうです。昼間やピーク時の電力が足りない時に、これを使って発電すれば、OK。まぁ、一定のロスはあるんですけど、貯めとけないよりはマシです。
太陽光発電全盛の今は、逆に昼間に余ることがあるので、昼間に揚水しておき、天候が悪く、太陽光発電の出力が低い時に発電するといった使い方もしているとか。
原子力や火力発電は、出力のコントロールが難しいそうですが、この水力発電はON・OFFが技術的に簡単ということですので、小回りの利いた需給のコントロールのキモになるのかもしれません。